教師にとって、指導案は授業の計画や準備をする上で欠かせないものです。
指導案は、授業の目的、内容、手順、評価などを簡潔にまとめた文書です。
この記事では実際に指導案を書く時にテンプレートとして使えるフォーマットを添付しています。
また、指導案の基本的な構成や書くときのポイントも簡単に解説しています。
指導案の書き方にまだ慣れていない先生方にとって、きっと役に立つ記事になっています。
ぜひ最後までご覧ください。
〈プロフィール〉
・小学校教員、家庭教師、塾、学童など様々な学校現場を経験。
・現在はその経験を活かして教育記事を執筆中。
指導案の基本的な構成
指導案の基本的な構成は、以下のようになります。
- 学年・教科・単元名・教材名
- 単元の目標・評価規準
- 指導観(単元観・児童生徒観・教材観)
- 単元指導計画と評価計画
- 本時の目標・展開・評価
学年・教科・単元名・教材名
授業の対象となる学年と教科を書きます。
単元名は教科書の単元名をそのまま使うこともありますが、自分で考えたものを使うこともあります。
教材名は授業で使用する教科書や副教材の名称を書きます。
単元の目標・評価規準
単元を通して子どもに身に付けてほしい資質や能力を、「知識及び技能」「思考力、判断力、表現力等」「学びに向かう力、人間性等」の3観点から具体的に書きます。
評価規準は、単元の目標が達成されたかどうかを判断するための基準や方法を書きます。
指導観(単元観・児童(生徒)観・教材観)
授業をするにあたって、自分が大切にしたいことや工夫したいことを書きます。
単元観は、この単元で児童・生徒にどんな学びをさせたいか、どんな力をつけさせたいかを書きます。
児童生徒観は、この単元を学習するに当たっての児童・生徒の実態や関心、ニーズなどを書きます。
教材観は、教材の特色、この教材だからこそのメリットなどを書きます。
単元指導計画と評価計画
単元全体の流れや各時間の学習活動を表にして書きます。
「学習活動」は児童・生徒がどんな活動をするか、
「指導上の留意点」は教員がどんな指導や配慮をするか、
「評価」はどんな方法でどんな観点で評価するかを書きます。
本時の目標・展開・評価
本時の授業で達成したい目標や展開、評価方法を具体的に書きます。
本時の目標は単元の目標と対応するようにし、展開は学習活動や指導上の留意点を詳細に記述します。
評価は本時の目標が達成されたかどうかを確認する方法や基準を書きます。
指導案のテンプレート・フォーマット3選
指導案に一つの絶対的な正解の型は存在しません。
各校の研究方針によっても全然違います。
この中でいちばん自分のイメージに近いものをご使用ください。
コピペして使っていただいて構いません。
テンプレート1(オーソドックスな型)
\word ファイルはこちらから/
テンプレート2(指導観があり、情報量が多い型)
\word ファイルはこちらから/
テンプレート3(必要最低限の略案用)
\word ファイルはこちらから/
指導案の書き方のポイント5選
- 単元全体の流れや本時の位置づけを明確にする
- 児童・生徒がどんな学びをするかを中心に考える
- 学習活動や評価方法について具体的に記述する
- 学習指導要領や教科書等の資料を参考にする
- 教科や学校・研究団体によって異なる書式やルールに従う
簡単に解説します。
単元全体の流れや本時の位置づけを明確にする
指導案は、単元の全体像と本時の授業の関係を示すことが重要です。
単元の目標や内容、時間数などを表にすることで、単元全体の流れが明確になります。
また、本時の授業は、単元の中でどのような位置づけにあり、どんなねらいがあるのかを書きます。
児童・生徒がどんな学びをするかを中心に考える
指導案は、児童・生徒の学びを促すためのものです。
児童・生徒がどんな学習過程や成果を得て、どんな考え方や態度を育むことができるかを考えます。
指導法や指導内容は、児童・生徒の学びに沿ったものを選びます。
児童・生徒の関心やニーズに応えるようにしましょう。
学習活動や評価方法について具体的に記述する
学習活動は、児童・生徒がどんな活動をするか、教師がどんな支援をするか、教材や教具は何を使うかなどを書きます。
評価方法は、授業の目標が達成されたかどうかを判断するための方法や手段を書きます。
評価方法は、学習過程や成果を多面的にとらえるようにし、児童・生徒の振り返りの時間を確保するようにします。
学習指導要領や教科書等の資料を参考にする
指導案を書くときには、学習指導要領や教科書等の資料を参考にします。
学習指導要領は、教育目標や教科目標、学習内容や評価規準などを示す基本的な指針です。
教科書は、学習指導要領に沿って作られた教材です。
これらの資料は、指導案作成の際に必ず確認し、目標や内容や評価などに反映させます。
教科や学校・研究団体によって異なる書式やルールに従う
指導案は、教科や学校・研究団体によって異なる書式やルールに従います。
指導案は、読む人のために書くものです。
そのため、読む人が求める形式や内容で書く必要があります。
例えば、教員採用試験では、自治体ごとに指定された書式で書くことが求められます。
また、研究授業では、研究テーマや研究方法に応じて書くことが求められます。
指導案を書く際には、教科や学校・研究団体の特徴や要求を把握し、それに沿って書くことが大切です。
まとめ
指導案は、授業をするための計画書です。
指導案を書くことは、授業をイメージすることや、授業を改善することにつながります。
また、指導案には決まった書き方はありませんが、読む人にわかりやすく伝えることも重要です。
指導案の書き方は、慣れるまでは難しく感じるかもしれません。
しかし、指導案を書くことは、教師としてのスキルや知識を高めることにもなります。
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先生方が満足いく授業ができることを願っています!
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