教員免許更新の方法と注意点【教職についていない方向け】

教員免許を取得した後、教職に就くことができなかったり、就いた後に退職したりする場合があります。

しかし、教員免許は一度取得すれば永久に有効なものではありません

定期的に更新を行わなければならないのです。

この記事では、教職についていない方が教員免許更新を行う方法と注意点について解説します。

〈プロフィール〉

・小学校教員、家庭教師、塾、学童など様々な学校現場を経験。

・現在はその経験を活かして教育記事を執筆中。

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目次

教員免許更新の必要性と期限

教員免許は、平成29年4月1日以降に取得したものは、10年ごとに更新を行わなければなりません。

これは、教育の質の向上や教員の専門性の確保を目的とした制度です。

更新を行わなかった場合、教員免許は失効し、再び教職に就くことができなくなります。

教員免許更新の期限は、教員免許状に記載されています。

例えば、平成29年4月1日に取得した場合、令和11年3月31日までに更新を行わなければなりません。

また、複数の教員免許を持っている場合は、それぞれの期限に注意しなければなりません。

教員免許更新の方法

教員免許更新を行うには、以下の2つの条件を満たす必要があります。

  • 教育職員免許法施行規則第17条第1項に定められた研修(以下、「指定研修」という)を修了すること
  • 教育職員免許法施行規則第17条第2項に定められた実践的経験(以下、「指定経験」という)を有すること

指定研修とは、文部科学省が認定した研修機関が実施する30時間以上の研修です。

指定研修は、オンラインや通信で受講することも可能です。

指定研修の内容は、次のようなものです。

  • 教育基礎論
  • 学校現場で必要とされる知識や技能
  • 学校経営や地域連携
  • 学校安全や危機管理
  • 教育相談やカウンセリング
  • 教育改革や国際化

指定経験とは、次のいずれかに該当する経験です。

  • 学校等で1年以上教育活動に従事した経験
  • 学校等以外で1年以上教育活動に従事した経験
  • 学校等で1年以上学校支援活動に従事した経験
  • 学校等以外で1年以上学校支援活動に従事した経験
  • 学校等で1年以上教育研究活動に従事した経験
  • 学校等以外で1年以上教育研究活動に従事した経験

教育活動とは、教科や学習指導要領に関連する教育内容を指導する活動です。

学校支援活動とは、学校の運営や教育の質の向上に貢献する活動です。

教育研究活動とは、教育に関する研究や発表を行う活動です。

指定研修と指定経験を修了した後、教員免許更新の申請を行う必要があります。

申請は、教員免許を取得した大学や大学院に行うことが一般的です。

申請に必要な書類は、次のようなものです。

  • 教員免許更新申請書
  • 教員免許状
  • 指定研修修了証明書
  • 指定経験証明書
  • 写真
  • 収入印紙

申請が受理されると、新しい教員免許状が交付されます。

新しい教員免許状には、更新した日付と次回の更新期限が記載されています。

教員免許更新の注意点

教員免許更新を行う際には、以下の点に注意する必要があります。

指定研修と指定経験は、更新期限の前に修了しておくことが望ましいです。更新期限後に修了した場合は、特別な理由がない限り、更新申請が受理されません。

指定研修と指定経験は、同じ期間に重複して計算されません。例えば、同じ年度に指定研修を受講しながら学校で教育活動を行った場合、その年度は指定研修か指定経験のいずれか一方しか認められません。

指定研修と指定経験は、教員免許の種類や学科に応じて異なる場合があります。例えば、小学校教諭の免許を持っている場合は、小学校での教育活動や小学校教育に関する研修が必要です。また、英語や数学などの専門的な教科を持っている場合は、その教科に関する研修や経験が必要です。

指定研修と指定経験の内容や実施機関は、都道府県や市区町村によって異なる場合があります。例えば、東京都では、東京都立大学や東京都立高等学校などが指定研修の実施機関となっています。また教育活動や学校支援活動については、東京都教育委員会が認定した団体や事業所で行う必要があります。したがって、教員免許更新を行う場合は、自分の住んでいる地域の情報を確認することが重要です。

教員免許更新の申請には、一定の費用がかかります。申請手数料は、一般的に1,000円から2,000円程度です。また、指定研修を受講する場合は、研修費用も必要です。研修費用は、研修機関や研修内容によって異なりますが、一般的には10,000円から30,000円程度です。教員免許更新のために必要な費用は、自己負担となることが多いので、事前に予算を計画することが望ましいです。

教員免許更新は、教職に就いていなくても行うことができます。しかし、教職に就いている場合と比べると、指定経験を積む機会が少ないかもしれません。そのため、教職についていない方は、自分の興味や関心に応じて、教育活動や学校支援活動に参加することをおすすめします。これは、教員免許更新のためだけでなく、自分のスキルや知識を向上させるためにも有効です。

まとめ

以上が、教員免許更新の方法と注意点についての記事です。

教員免許更新は、教員としての資質や能力を高めるために必要な制度です。

現在教職についていなくても、将来的に教職に就く可能性がある方は、教員免許更新を忘れずに行うようにしましょう!

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