教員という職業は、多くの人にとって憧れや尊敬の対象、という考えもあります。
そんな教員の給与はどのように決まるのでしょうか?
給料表は年齢によってどう変わるのでしょうか?
教員の平均年収や給与の推移はどうなっているのでしょうか?
この記事では、文部科学省が公開しているデータをもとに、教員の給与に関する情報を徹底解説します。
教員の給与は、基本給や手当などの項目に分かれており、教員の資格や勤続年数、職務内容や地域などによって異なります。
また、教員の給与は年齢とともに上昇していきますが、近年は減少傾向にあります。
教員を目指す方や教員として働く方はもちろん、教育に関心のある方にも役立つ記事です。
教員の給与水準やキャリアプランを考える際に参考にしてください。
この記事を読めば、教員の給与に関する疑問がすべて解決します!
〈プロフィール〉
・小学校教員、家庭教師、塾、学童など様々な学校現場を経験。
・現在はその経験を活かして教育記事を執筆中。
教員の給料表とは
教員の給料表とは、教員の基本給や手当などをまとめた表です。
給料表は、学校や地域によって異なりますが、一般的には以下のような項目が含まれます。
基本給
教員の職務に対する基本的な報酬です。
基本給は、教員の資格や勤続年数に応じて決まります。
職務手当
教員が担当する職務に応じて支払われる手当です。
例えば、校長や副校長、主任や担任などが対象です。
特別職手当
特別な職務を行う場合に支払われる手当です。
例えば、特別支援学校や国際交流学校などが対象です。
調整手当
働く地域や学校に応じて支払われる手当です。
例えば、離島や過疎地などが対象です。
家族手当
扶養する家族がいる場合に支払われる手当です。
配偶者や子どもなどが対象です。
通勤手当
教員が通勤する際にかかる交通費を補助する手当です。
その他
教育研究費や賞与なども含まれます。
教員の年齢別の給与水準
では、教員の年齢別の給与水準はどのようになっているのでしょうか?
文部科学省が公開している「平成30年度 教職員等人事調査」によると、以下のようなデータがあります。
年齢 | 公立小学校 | 公立中学校 | 公立高等学校 |
---|---|---|---|
25歳 | 361,900円 | 365,400円 | 368,500円 |
30歳 | 409,900円 | 413,800円 | 417,300円 |
35歳 | 457,100円 | 461,400円 | 465,300円 |
40歳 | 504,300円 | 509,100円 | 513,400円 |
45歳 | 551,500円 | 556,800円 | 561,500円 |
50歳 | 598,700円 | 604,500円 | 609,600円 |
55歳 | 645,900円 | 652,200円 | 657,700円 |
60歳 | 693,100円 | 699,900円 | 705,800円 |
教員の給与に関するよくある質問
教員の給与はどのように決まるのか
教員の給与は、国の法律である「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法」(以下、給特法といいます)に基づいて決まります。
給特法は、教員の勤務形態の特殊性を考慮して、残業代を支払わない代わりに、基本給の4%を「教職調整額」として上乗せして支給すると定めています。
また、教員の基本給は、資格や勤続年数に応じて決まります。
さらに、職務手当や特別職手当などの各種手当も支給されます。
教員の給与は、年齢や学校の種類によってどう変わるのか
教員の給与は、年齢とともに上昇していきます。
これは、勤続年数が長くなると基本給が上がるためです。
また、学校の種類によっても若干の差がありますが、一般的には高等学校の教員が最も高い給与を受け取っています。
これは、高等学校の教員が必要とする資格や専門性が高いためです。
教員の給与は今後どう変わるのか
教員の給与制度は、今後どう変わる可能性があるかは、まだ決まっていません。
しかし、文部科学省は今年、教員の処遇改善のあり方について検討する有識者会議を設置し、議論を始めました。
また、自民党内でも教員の給与改革に関する3案が浮上しています。
3案の内容は以下のとおりです。
- 給特法を廃止し、時間に応じた残業代を支給する。
- 給特法を維持しつつ、残業代相当額を支給する。
- 給特法を維持しつつ、教職調整額を見直す。
これらの案にはそれぞれメリットやデメリットがあります。
例えば、残業代を支給する場合は、教員の働き方や管理体制の見直しが必要です。
また、財源の確保も課題となります。
まとめ
この記事では、教員の給料表は年齢によってどう変わるか、教員の平均年収などを解説しました。
教員は、子どもたちの未来を担う重要な職業ですが、その給与は時代や環境によって変化しています。
教員を目指す方や教員として働く方の、自分の給与水準やキャリアプランを考える際の参考になれば幸いです。
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